病院ブログ

2019.01.11更新

潜在精巣とは、精巣が陰嚢内に下降せずに腹腔内や皮下に留まってしまう状態をいいます。

精巣下降は生後30日頃より始まり遅いと60日以上を要することもあります。

一般的には、生後4~5か月を過ぎても陰嚢内に精巣が触知できない場合は潜在精巣を疑うことが出来ます。

 

潜在精巣の発生は猫では珍しく、犬では2%程度の確率で認められます。

 

高齢犬の潜在精巣では、腫瘍の発生率が10%以上と言われており、貧血や転移を起こすものもあります。

また、腹腔内の潜在精巣では精巣捻転を起こすことも多く、急性腹痛や全身状態の急激な悪化をおこす危険性があります。

 

治療は開腹を行い精巣を摘出しますが、腫瘍が疑われる場合はリンパ節などに転移していないかの確認も必要になってきます。

 

この症例は大型犬で両側性の腹腔内潜在精巣の子ですが、突然元気がなくなり来院しました。

レントゲンや超音波検査を行うとお腹の中に巨大な腫瘤が認められたため、精巣腫瘍を疑い手術を行いました。

精巣1

精巣2

 

お腹を開けてみると精巣の捻転が認められ、精巣の顕著な腫れが起こっていました。

 

出血しない様に糸で血管を縛り摘出します。

 

摘出後の精巣

精巣3

上側が捻転を起こしていた精巣、下側が反対側の精巣です。

 

摘出後は病理検査を行い、必要に応じて術後に抗がん剤や経過観察を行っていきます。

 

潜在精巣はこのようなリスクがあるため、症状が出る前の早めの手術をオススメします。

 

院長

投稿者: 葉山一色ペットクリニック

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