病院ブログ

2021.02.17更新

人気が高く飼われている方も多いフレンチ・ブルドッグ

お鼻がペチャなのが特徴で見た目も愛らしくてとても好きな犬種ですが、何といっても多いのが短頭種気道症候群です。

 

 

短頭種気道症候群は、

① 外鼻孔狭窄

② 軟口蓋過長症

③ 喉頭小のうの外反

④ 声門裂の狭窄

⑤ 喉頭・期間虚脱

などの異常を単一もしくは複合して発症します。

 

どれも基本的には外科疾患ですが、中にはリスクを伴う手術もあります。

 

 

この子は外鼻孔狭窄が認められました。

外鼻孔

鼻の穴が塞がっているのが分かると思います。

 

 

去勢手術を実施する際に同時に外鼻孔拡張術を実施しました。

外鼻孔2

鼻の穴が広がり呼吸がだいぶ楽になりました。

 

外鼻孔狭窄は身体検査で見つけることが可能ですが、そのほかの病気はレントゲンや内視鏡などの検査が必要になります。

呼吸器科の専門病院をご紹介させていただく場合もあります。

 

短頭種の子は呼吸が苦手で、夏場は特に熱中症のリスクが上昇します。

呼吸が苦しそうだったり、常に鼻がつまっているような様子がある場合は早めに診察されることをオススメします。

 

 

投稿者: 葉山一色ペットクリニック

2021.02.10更新

ワンちゃんもネコちゃんも糖尿病の初期の頃やケトアシドーシスの際の血糖値の測定は頻繁に行わなければならず、負担になるものでした。

痛みやストレスなどで病院が嫌いになる子も多く、また通院回数も増えるため飼い主さんの負担も少なくありませんでした。

 

最近は血糖値の管理を行う際に、機械を体に装着すれば毎回採血を行わなくても持続的に血糖値が測れるものがある為、頻回に検査が必要な場合は使用する機会が増えてきました。

動物用ではなくヒト用のため少し大きいのと毛刈りは必要になってしまいますが、一度装着すれば最長14日間血糖値の測定が行えます。

 

右の機械が読み込み装置

真ん中が体につける装置で、左がそれを装着するための機械です

りぶれ

 

動きが激しい子は途中で機械がずれてしまい測れなくなってしまう事もありますが、今のところ使用期限に近いぐらいまでは測れています。

 

 

装着の様子

りぶれ2

この上から洋服を着せたり、テーピングをして動かない様に固定します。

 

おうちでは、読み込み用の機械を近づけるだけで血糖値の測定が行えます。

病院でもケトアシドーシスの入院中の管理で使用することも出来るため、夜間の血糖値管理もだいぶ楽に行えるようになりました。

 

一番の課題は価格と、ずれないようにすることですが、どちらもなかなか難しいです。

今のところリブレの設置と読み込み機械の貸し出しで10000円(税別)で行っておりますが、動きが激し子は数日で外れてしまう事もあります。

動きに左右されにくいところへの設置やテーピングなどで対応していますが、設置中はなるべく激しい運動は控えて頂くことをオススメします。

 

写真の子は様々なインスリンを試しましたが、血糖値が安定するものがなかなか見つかりませんでした。

① プロジンク(犬猫専用のインスリン製剤)

② ランタス(インスリングラルギン)

③ レベミル(インスリンデテミル)

④ トレシーバ(インスリンデグルデク)

⑤ ヒューマリンN(NPH)

計5種類ほど試しましたが、10単位ほど使用しても血糖値が安定しませんでした。

ホルモン検査などのインスリン抵抗因子の検査もすべて行いましたが、何も異常はみつかりませんでした。

 

現在は合うインスリンが見つかり、少し多いですが4単位で血糖値が落ち着いています。

 

 

糖尿病は安定してしまえば頻回に検査を行う必要は無いですが、治療の初期や容量の変更時などは頻回に採血をする必要があるため、この機械のおかげで管理もしやすくなりましたし、自宅での血糖値の管理も容易に行えるようになりました。

 

使う機会が少ない方が良いですが、血糖値が安定しなかったりインスリンの変更を行う際にはご相談いただければと思います。

 

投稿者: 葉山一色ペットクリニック

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