病院ブログ

2020.05.05更新

先日、遠方よりいらしていただいたハリネズミさん。

まだ2歳にならない子ですが、子宮が腫れており、その他にも尻尾に腫瘤ができていました。

 

そのままお預かりさせていただき、翌日すぐに卵巣・子宮摘出を行わせていただき、尻尾の腫瘤も同時に摘出。

ハリネズミ手術

ハリネズミ手術

術後も食欲もバッチリでした。

 

病理検査の結果は、どちらも悪性腫瘍、、、。

ハリネズミさんは若齢でも腫瘍が多いです。

女の子で血尿が出ていたら、若い子でも要注意です。

 

 

こちらは別のハリネズミさん。

ハリネズミ黄疸

アルビノの子なので全体的に白い子なのですが、よくよく見ると鼻や口の中も白いです。

加えて耳の皮膚がなんとなく黄色みがかってます。

貧血と肝臓の病気(黄疸)を疑って血液検査を実施しました。

この子は大人しい子なので麻酔をかけることなく採血出来ました。

ハリネズミさんは検査するにも麻酔が必要になる事が多く、検査するのにもリスクを伴います。

 

結果は、貧血と肝不全が起こっていました。

点滴とお薬による治療で経過観察していきます。

 

 

ハリネズミさんをみさせていただく機会が多くなってきましたが、まだまだ力不足を感じます。

エキゾチックペットは症状をなかなか表に出さないため、おうちでの観察が重要です。

少しでも様子に異変を感じたら動物病院を受診することをオススメします。

「そんなことで病院に来ないでよ、、。」なんて思わないのでご安心を。

 

 

 

投稿者: 葉山一色ペットクリニック

2019.01.08更新

ハリネズミでは、ふらつきや麻痺などの神経症状が認められることが時折あります。

このような症状を神経疾患症状と言い、原因は様々ですが、なかでもハリネズミ特有の病気として「ハリネズミふらつき症候群(WHS)」がよく知られています。

 

WHSの原因は現在のところ残念ながら特定されていません。

そのため、他の神経疾患を起こす病気を検査しながら診断を進めていきます。

WHS

 

WHSは2歳以下で発症する事が多いと言われていますが、全年齢で発症する可能性がある病気です。

初期症状は、丸まりにくくなったり、つまずくようになったりが多く、徐々に進行し麻痺を起こします。

 

治療は、鎮痛剤やステロイド、ビタミン剤、抗生剤、点滴などを必要に応じて行いますが、原因が特定できていないため有効な治療法はまだ確立されていません。

食欲の低下が認められる場合は、補助給餌や飲水を行う必要があります。

 

まだまだ分からないことも多く、治療が難しい病気ですが、何か新しい情報がありましたらお伝えいたします。

 

 

院長 奈須俊介

 

投稿者: 葉山一色ペットクリニック

2018.08.20更新

1才のハリネズミの女の子が血尿を主訴に来院しました。

 

ハリネズミの血尿の原因として多いのは、生殖器疾患(子宮疾患)です。

膀胱炎などの泌尿器疾患ももちろんありますが、どちらかというと少ない印象です。

 

検査はオシッコ検査や超音波検査を行い、子宮の異常や膀胱炎の有無などをチェックします。

ハリネズミ

この子は、膀胱の両脇に大きな管腔構造が認められたため、子宮疾患と判断し手術を行いました。

 

ハリネズミ

 

お腹をあけると、体に対して大きな子宮が見つかりました。

ハリネズミ

出血しないように血管を糸で縛り、卵巣と子宮の摘出を行いました。

 

術後は、腫瘍などの悪性のものではないか診断するため病理検査を行い、良性のものであれば無事に終了となります。

ハリネズミ 

ハリネズミさんはワンちゃんなどと比べると麻酔や手術のリスクは高いですが、子宮疾患の場合はどうしても手術が必要となります。

 

血尿などの症状が認められましたら、なるべく早めにご相談いただければと思います。

 

葉山一色ペットクリニック

院長

投稿者: 葉山一色ペットクリニック

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